スクラップアンドビルド

実は村野藤吾心斎橋そごう、心斎橋プランタンが壊されてたりする。


青山の同潤会アパートは去年の夏頃には姿を消して、馬鹿げた安藤忠雄設計のタテモノがそのうちできるんだろう。代官山の同潤会アパートは、ちょうど僕が代官山に行くようになったすぐ後に姿を消した。ちょうどVIA BUS STOPとかヘルムートラングなんかがはやっていた頃だったから、すごくドキドキしながら街を歩いた、その日の気持ちは忘れることができない。気持ちのいいスケール感覚のあの街はもうない。


栗生明のカーニバルショーケース(ユニトピアささやま)は先日訪ねると、数日後には閉館する(事実上の取り壊し?)メンテが悪くて、雨漏りしていたりで最悪だった。ネットでは妹島和世のマルチメディア工房とかプラットフォームの惨状が伝えられている。


建築家とか建築学会が嘆願書や批判を表明しても実際問題何の役にも立っていない。建物は建ってしまうし、六本木ヒルズのようにメディア戦略さえうまくやればマスコミも人も簡単に騙せてしまう。青山同潤会アパートも、安藤忠雄ブランドとかを駆使するんだろう。学会賞を取るような人の作品が、平然と廃墟になっていく。


スクラップアンドビルドは終わったと言いつつ、こういうことが平然と行われている今のニッポンには疑問を感じる。