2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新宿の紀伊国屋で大崎善生のサイン本を見つけて思わず買ってしまう。サイン本なんて初めてだなあ。だいたいハードカバーで持ってるのにも関わらず、です。あと『孤独か、それに等しいもの』という新刊を見つけたのでそれも迷わず買いました。『九月の四分の…

イラクの邦人人質事件

どうしてああなるのか。みんな善人のふりして、結局彼らの人生を、報道を通して消費している。善人、かわいそうな被害者、馬鹿なボランティア、無責任な大人、非国民、報道でぼろぼろにされた気の毒な人たち。彼らにまつわる語り尽くされたイメージ。それも…

東京

東京を語るのは難しい。 どんなに雑多で汚い風景であっても、それ自体が価値を持ってしまうのだ。バラックのような都市を、僕らはどこかで肯定してしまう。それは終戦直後の廃墟の記憶なのか。高層ビルに反感を抱くということと、東京のバラック的な風景を肯…

森ビル

http://d.hatena.ne.jp/thaa/20040412 お金を払わなければ、ゆっくり休む場所も見当たらない。そういう東京。 資本だけで構成される、東京は本当に魅力的な街と言えるんだろうか。 リノベーションや保存運動と、超高層ビル再開発ラッシュの2つの波が共存す…

エーリッヒ・フロム《自由からの逃走》を読む。まだ途中だけど。これが書かれたのは何十年も前の話なのに、基本的に現代の感覚でも十二分に読めるのに驚愕。人類って進歩しないなあと悲観的に見るか、いやあの本が名著なんだと楽観的に見るか。大枠のシステ…

大阪万博

ところで、僕の世代は大阪万博なんて完全に過去のもので、僕なんてつい最近になるまでほとんど知らなかったんだけど。にもかかわらず、建築とかをはじめとするこの種の業種の多くのおじさんおばさんは、僕からすると異常なほど大阪万博に対しての想いがある…

雑感

「今の建築を志す若い人には功名心しかない」 こういうのは磯崎新をはじめ色々なところで色々なひとが言及している。じゃああなたがたはなんなんだと、すごく問い返したくなるんだけれども、そこらへんは実際のところ僕らにはわからない問題です。まあそうな…

ミース、コルビュジェなしの近代建築

市川智子さんのコルビュジエさんに恋をして研究日記 http://d.hatena.ne.jp/letomoko/20040402朱雀正道さんのコンビニ研グルメ班日記 http://d.hatena.ne.jp/sujaku/20040328 http://d.hatena.ne.jp/sujaku/20040329 http://d.hatena.ne.jp/sujaku/20040401…

deep love

あれはつまり不気味な形で出現した現実のフェイクである。僕はあれをとてもじゃないけれど、全部読めないし、気味の悪さしか感じなかった。感動を受けた人たちには悪いのだけれど。どうしようもなく気味が悪かった。読みやすいように、理解しやすいようにあ…

勉強

どうしようもない空白感、空虚感は、これからあらゆる建築が、今後出来上がっていく過程の中で背負っていかなきゃならないはずです。(『世紀末の思想と建築』 磯崎新・多木浩二 岩波書店 1991年) まさに今を予言していたと言える。磯崎新の先見性。 ロマン…

最近の本

東浩紀・大澤真幸《自由を考える 9・11以降の現代思想》 現代の権力が、健康とか安全というベクトルを向いてしまったときに、僕らは語る言葉を詰まらせてしまう。安全のため小学校に防犯カメラを設置して門を閉めきる。歴史的建造物を耐震という名の下に平然…

大崎善生の《アジアンタムブルー》を久しぶりに読んだ。とくに理由はなかったんだけど。なぜか同じ日にYoshiの《deep love》という作品の存在を知った。大崎善生は特にストーリー性が優れている訳でもないし《アジアンタムブルー》は末期癌で死ぬ恋人をめぐ…