新宿の紀伊国屋大崎善生のサイン本を見つけて思わず買ってしまう。サイン本なんて初めてだなあ。だいたいハードカバーで持ってるのにも関わらず、です。あと『孤独か、それに等しいもの』という新刊を見つけたのでそれも迷わず買いました。『九月の四分の一』もすごく好きな短編小説集ですけれど、それを上回るかもしれません。最初の2つを読んだだけですが。繊細で、一つ一つ、文章を追って行くだけで心に響くものがある。ストーリー性よりも、主人公たちの繊細な感情を追って行く感じなのかな。帯に『パイロットフィッシュ』が20万部の売り上げとか書いてあってありました。『世界の中心で愛を叫ぶ』とか『蹴りたい背中』『蛇とピアス』などと比べて、特に一般メディアで取り上げられることもない作品としてはかなり売れているってことなんでしょうね。嬉しいような悲しいような。『ロックンロール』は置いておいて、大崎善生は本を出すたびに文章、作品の品格に磨きをかけているよう思った。


映画《きょうのできごと》を観る。何気ない日常。幸せのサンプル画像。内向的な日本映画。そんなところかな。ただ、うん、こんな感じで良いんだろうなあ、とか思えてしまうところがある。そういうもんなのかもしれないなあと。やさしくてシンプルで。良い映画です。