休み中に読んだリストに一つ追加。
盛田隆二「夜の果てまで」
なんというか、期待はずれ。
amazonの評価は高いけど、個人的には★★☆☆☆程度。
わがままで軟弱な主人公。この年頃の男の子をうまく描いていると言えば
そうなんだけれど、よんでてイライラするし、こういう男の何が良いのかという問題で
僕自身の価値基準の枠外にいる。コイツは一生成長しないんじゃないかなあとか思ってしまう。
でもまあたいていの男は、我が侭で自己中心的で、ロマンティストで、現実的ではないものだろう。
自分の性欲と対峙して、頭を悩ませるような生活だもんね。

切なくて、苦しくて、でも懐かしい。誰もがここに描かれた恋愛に身に覚えがある−−。佐藤正午氏絶賛。

つまりデジャブということらしいんだけれど。
たぶん、下に挙げた白石一文の読者層とは、というか白石一文に共感し得る人には
共感できないんじゃないのかなあ。設定、内容等は多分小説の王道ですけど。
文章にそつはなく、読みやすいですしね。ただ文章が書けるということは
小説家にとっては、必要最低限の条件でしかないのだなあということを感じた。