高砂正弘さんは2年の住宅課題のときに
一度大学に来てくれた事があったのだけれど
結構最近いいかなと思う。このひとはどちらかといえば
モダニズムなかんじよりは、屋根勾配のちょっと鈍臭いくらいのほうが
力が発揮できると思っていて、そのなかで静かな建築の質感を
表現できるんだなあと、GA HOUSESを本屋で立ち読みしたときに感じた。


第3課題の作品。ぼーっと見てて考えた事。
いろいろ意匠面で、どうしようもないところはあるけれども
やっぱりダサイ構造がもろ見え、それでいて天井高は普通で
さらに切妻の普通の家型で、普段見えない屋根裏が見えていて、
そこらへんのちょっとずれた感じはなかなかいいと思っている。
本来の天井ラインが梁で見えているのに、さらに向こう側に薄暗い空間が
広がっているという感じ。壁が無くてユニバーサルスペースっぽいけれど。
柱がポツポツと立っていて、向こうまで視線が抜けている。逆にマッスとしての
一階部分の存在感だとかがいいんじゃないかなあ。
この作品にしろ設計演習で評価の高かった
平面を細分化して道を通した作品にしろ普通さの中に潜む
奇妙なスケール感覚っていうのは結構おもしろいんじゃないかなあと。
ここらへんがもう少し意識的かつ、効果的にプレゼンテーションできるようになると
面白いのかもしれない。まあ派手さは無いけれどね。


自分の3年間を振り返っても、派手にやる事だとか
流行には拒否反応があったようなきがする。
小さくて、ささやかなほうが好きで、なのに一番巨大な小学校が
評価されてしまったというのは、どうしてなんだろー。
まえに赤坂喜顕さんが、結局大学時代の興味は仕事するようになってからも
変わる事は無いというようなことを仰っていたけれど。
だとすれば、絶対にトレンディーに生きる事は出来そうにないなあ。